
さあ、きょうのPOPを作ってくれたのは・・・?


「自分とは、いったい何者なのか」。人間にとっておそらく普遍的であろうこの問いは、人間の営為が近い将来AIに取って代わられると危惧される昨今、自分という存在が脅かされているような、ある種の悲壮感を伴うものになっています。—まずは自分を、文字通り見つめ直してください。鏡に映る自分が、なぜ裸の身体を備えているか。その理由を、この本は熱く語っています。
個人的な話をするならば、この本は私の人生を狂わせた本です。この本が投げかける、「人間とは何か」という問いの魅力にあてられて、私は霊長類学者になりました。この本が書かれたのは1967年です。内容が古いだなんて、ご心配は要りません。なぜなら、かつても今も人間は、「裸のサル」のままなのですから。


フクロウ書店主 2021年8月22日 — 投稿者
松本隊長、ためになる本のご紹介ありがとうございました。
個人的にはとてもためになりました。子ども的、幼児的な形質が成体になっても維持または延長されるという過程というものがある、というのは隊長ズの諸講義でうかがっておりましたが、そこで2本足で直立する動物と4本足で歩く動物の胎児の姿勢が変化したというネオテニーの解説が面白かったです。4本足の動物がもし2本足で直立すると、頭が真上を向き、眼は空を睨みつけることになる、ということは、天を見上げて慟哭する人の姿は野生の名残りなのかも。
心に残った言葉
もしかれら(野生動物)の絶滅を許すなら、われわれは自分の環境をもっとも不幸な方法で単純化したことになる。