昨日は、音楽事務所KAJIMOTO主催のSUMMER END PARTY2019に伺いました。
日本国内外で活躍するクラシック音楽のアーティスト、音楽関係者、そして音楽好きの人たちが集まって、生の演奏を楽しみながら、音楽について語り合う、というユニークなイベントだったんだ。
もちろん、ぼくがいちばん気になったトーク・セッションは 「音楽×学校の未来」。どんな話が聴けるんだろう?
従来の知識詰込み型では、音楽教育に未来はない!とおっしゃる先生方が登場。まずは、KAJIMOTOの社長でもある梶本眞秀さん。ご自身のスイスでの留学体験では「自分のインスピレーションを使う」ことを学んだと言います。
「日本人は非常に行き届いた教育を受けていますが、そこには厳密さが先立ち、フレキシビリティの少なさを感じさせられます」
高校と大学を結んだり、被災地と音楽家を結んだり、と社会連携を中心に活動されている東京芸術大学の佐野靖教授は、自分が子どものころに受けた音楽の授業がつまらなかった、と言います。つまらなかったからこそ、どうやったらおもしろくできるんだろうか、と常に考えつつ、こどもたちには「本物」の音楽を体験してもらうことで、アーティストとの音楽交流だけにとどまらず、その先にある人間交流までもっていく「教育」を実践中。
「現在、東大・順天堂大・慶応大の医学部と連携して何かできないか探っています。」
東京学芸大学で、産学連携による「こども未来研究所」の研究員として活躍する小田直弥さん。従来の音楽教育で、実は得ることのできたであろう子どもたちの「気づき」の機会が抑えられていることを指摘します。
「民間の会社の協力のもと、鍵盤ハーモニカの新しい使い方をみんなで考えよう、など、従来の音楽指導からちょっと視点を変えた教材作りを実践しています」
こちらは、蔦屋の教育部門T-KIDSの社長を務める尾花佳代さん。蔦屋の提案するライフスタイルの延長上で、子どもたちの年齢や興味関心に合わせて自由に選べる、学びのプラットフォームを作っています。
「T-Kidsでは、蔦屋に設けられたライブスペースなどを利用して、子どもたちが自由に音楽に触れ合う場を提供したり、今までにない教育を目指しています」
よくきてくれたね。演奏は楽しめたかな?今回はさまざまな人たちが、音楽を通じて何かできないか、話し合う場を設けてみたんだよ。これからも、もっともっと、子どもたちにも音楽に触れてもらう機会を考えるからね。
shoji sato 2019年8月29日
ありがとうございます。いつも軽快なフットワークを駆使した取材の姿勢に感嘆してます。SS