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ジョージ・オーウェルの『一九八四年』

こんにちは。ベンツです。

東京・新国立劇場にて井上芳雄さん・ともさかりえさんの主演で『1984年』が上演されていますが・・・

先日、上演にあわせて開催された演劇講座「ジョージ・オーウェルの世界」に伺いました。

講師はもちろん、私の盟友、高橋和久教授!

新訳版の翻訳者、ということで

作者オーウェルと『1984年』についてのレクチャーをされました。

Orwellianといえば、作家の個人名から派生した言葉としては極めて限定的な意味「1984年で描かれているような監視社会的な、全体主義的な」という意味を持ってしまうほど、『1984年』はオーウェルの代表作となり、現在もなお世界中で読み継がれています。

小説の舞台となる、ビッグ・ブラザーの管理下に置かれた監視社会は、現代の管理主義的な社会にも当てはめることができます。

優れた諷刺文学というのは、文学であれ、絵画であれ、時代に応じて諷刺の対象が変わるといいますか、新たな対象が見いだされて、諷刺が新たな意味をもつものとして消化されると言えると思います。単純に言い切ってしまうと、多様な解釈を可能にするこの作品は、寓話性あるいはアレゴリー性を持っている、ということです。

政治体制や社会体制のあり様によって新たな力点が生まれ、新たな意味を読み込むということが可能になる。ただ、どのように読もうとも、どこに焦点をあてようとも、基本的な図式は「権力と個人の自由のとの対立」であり、個人の自由に対して抑圧的に働く権力システム、というこの構造は変わらないでしょう。

そして、小説をどのように読み解くのか、いくつかのヒントを教授からいただきましたが、いくつかについては「ベンツ教授」シリーズでも解説していただいていますな。

『1984年』をまだ読んでいない方も、もう読んだ方も、これから劇を観にいく方も、ぜひもう一度「小説の構造」を、ぜひ私の講座で勉強してみてください。

お待ちしておりますぞ!

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