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英語で学ぼう!◆未来のお葬式?堆肥葬

こんにちは、ベンツです。

昨年末から今月にかけて行われている、関野先生とその仲間の研究者の方々による「嫌われ者、鼻つまみ者、日陰者の生き物たちの復権」連続講座にちなんだ話題「堆肥葬」について読んでみましょう。

連続講座では、生態系の循環のために働く「虫」たちを中心としたお話を聞いていますが、この輪のなかに私たち「ヒト」が入っていないことが問題として挙げられていました。ところが今から2年前、アメリカ・ワシントン州では人間の死体をコンポスト(composting: 堆肥化)することが合法となり、いよいよ実際に稼働し始めたのです。

Washington becomes first state to allow composting of human bodies(ワシントン州、遺体の堆肥化を合法化する最初の州となる)

非営利団体の研究施設「ハーランド・フォレスト」(Herland Forest, a nonprofit research center) は、最初の遺体を引き取り、natural organic reductions(自然有機還元)を行いました(New York Postの記事はこちらから)。

まずは遺体から人工物(手術で入れた金属片やペースメーカーなど)をとりのぞきます(以下、New York Postより)
遺体はnatural organic reductionsの頭文字をとった「NORゆりかご(NOR cradle)」と呼ばれるモジュール式容器のなかに入れられます。「ゆりかご」には、200ガロン(およそ760リットル)のウッドチップ(wood chips)が敷き詰められています
バクテリア(Bacteria)原生動物(protozoa)菌類(fungi)が遺体の分解を行います
内部は約145~155度の温度が保たれます
約30日間で堆肥へと変わります

最終的に、遺体からできた堆肥は55ガロン(およそ200リットル)のドラム缶4つ分(The final result is four 55-gallon drums full of usable compost)もなるそう。遺族はすべてもらうか、「ハーランド・フォレスト」に一部寄付してお葬式で植樹することができます(The family of the deceased can decide to keep all of it, or donate a portion to Herland Forest to help grow new trees in the cemetery.)。

このハチの巣型ゆりかご、なんとなく「機械が止まる」の主人公たちが住んでいる家みたい・・・

火葬よりも地球にやさしい堆肥葬、ということで、将来日本でも選択肢のひとつとなりそうです。

BBCの記事はこちらから

サイエンスアラートの記事はこちらから

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テーマの著者 Anders Norén