暑いなか、宿題提出ありがとうございます。冷房の効いた、涼しい部屋でじっくり思うことを書いてください。それでは、本日のエッセイをどうぞ。
エントリーナンバー12 さらさん
かれの声
ヒトは答えを見つけられない時にカミに頼る生き物かもしれない。Re:cyborgの中で島村ジョーはカミに答えてもらいたいと我が身を犠牲にして宇宙空間へ飛び出していった。2020年を象徴するであろう新型コロナウィルス騒動では、その発生源はどこであったのかという責任のなすりつけ合いから、治療薬の開発ステージに人々の関心は移りつつあるようではある。私は今回の出来事はカミの雷ではなかったと考える。答えを求めたのではないが、そんな解釈でいることにしようと。ヒトは新しい行動様式を求められ、広げ過ぎた自らの行動範囲を狭めることを求められるようになった。カミのもっと小さな幸せを探すようにしなさいとの囁きに耳を傾けることができれば我々は生き残ることができるのではないだろうか。ノアの方舟は無限に大きいわけではなかったと伝えられていることであるし。 (367語)
ありがとうございます、さらさん!Re:cyborgというのは、映画『009 RE:CYBORG』(2012)のこと。おとなのわたしたちには懐かしい石ノ森章太郎さんの『サイボーグ009』を新たに現代を舞台して描いたアニメです。公開当時のキャッチコピーは「終わらせなければ、始まらない」ですが、さらさんいわく、終わらさなくとも、小さな幸せを探せばよい、と。
みなさんも、湿度に負けずに本日分の小さな幸せを見つけてください。宿題エッセイお待ちしております!
シャムス 2020年8月5日
ヒトの傍若無人な振る舞いに釘をさしたのがカミならば、また救ってくれるのもカミなのだろうと、アマビアが全国でブームになっている。やはりヒトはしぶとい。どんな展開になっても何かすがるものを探してくる。そしてこの時とばかりに大儲けを企む輩も存在する。ヒトは懲りない生き物なのでしょうか?
三郎 2020年8月7日
「広すぎた行動の範囲を狭める」という提言に感銘しました。この文を読みながら、現代の人間は競争を進歩と錯覚していると感じました。あるマラソンの選手は優勝しようとして練習で走りすぎて体をめちゃめちゃにしてしまったという話を聞きました。走って自分の持っている力を発揮できるようにするまではよいです。他人よりも早く走りたいと望んだ点で間違えたのです。現在「競争」が合言葉です。うっかりすると競争に勝つために競争相手をつぶそうと考えるようになります。他方、自分にある可能性を伸ばそうとしないのです。それを伸ばすのが「進歩」なのですが。