オミクロン株が少しおさまってきました。日中はポカポカしてきて梅の花も満開!ということで今回は東京三鷹市にある井の頭公園を散歩してきました。
井の頭公園の正式名称は「都立井の頭恩賜公園」。恩賜(おんし)公園とは、第二次世界大戦以前に宮内省が御料地として所有していた土地を、公に下賜(恩賜)され、整備された公園のこと。有名なところで「上野恩賜公園」(台東区)や「浜離宮恩賜庭園」(中央区)などがあります。
話を戻して・・・井の頭公園は1917(大正6)年5月1日に日本で最初の郊外公園として開園し、2017年には開園100周年を迎えました。
井の頭池の西側(地図右側)には御殿山の雑木林があり、吉祥寺通りを挟んで井の頭自然文化園が位置しています(地図右下)。
雑木林の南側には玉川上水が流れ、そのさらに南には「西園」が位置しています。この西園には、テニスコートや野球場、そして三鷹の森ジブリ美術館があります。
玉川上水の下流側の脇には小さな広場のある「東園」(地図では第二公園)があります。
さて、井の頭公園の中心でもある井の頭池(約43,000平米)は、北西-南東方向に延びる細長い形の池。南東端(地図の左上)からは井の頭池を源とする神田川が流出しています。そう、井の頭池は大昔から豊かな湧き水で有名なのです。付近には縄文時代の住居遺跡も出土していることから、人間の生活に不可欠な水源だったことが分かります。
江戸時代は、井の頭池から湧き出る水が神田上水として江戸市民の飲み水となりました。
弁財天はインドのヒンドゥー教の神様サラスヴァティーのこと。 サラスヴァティーとは「聖なる河」という意味で、水の神様とされてきました。 日本でも、三大弁才天とされている、江ノ島(えのしま)・竹生島(ちくぶじま)・厳島(いつくしま)をはじめとして、水のそばにまつられていることが多い神様なのですので、ここ、井の頭弁天も井の頭池のほとりに奉られています。
弁財天はさらに、河の流れの音が音楽や豊かに溢れる言葉を連想させることから、音楽をはじめとした芸術や学問全般の神様としての信仰も集めました。日本においては、農業や穀物の神様である宇賀神(うがじん)と習合して、五穀豊穣の神様としても崇められ、さらには「才」を「財」に置き換えて、財宝を授ける神様としての信仰がもっぱら盛んになりました。
縁結びの神様でもある井の頭弁天。しかし、このあたりに住む人たちの間で昔からつぶやかれているのは、「恋人同士でお詣りすると別れてしまう」というジンクスがあるとか。縁を結んでほしかったら必ず一人で行きましょう。
公園から10分程度歩いたところには、「路傍の石」で有名な作家、山本有三の記念館があります。
三鷹は文豪とゆかりのある町。こちらの石は太宰治が入水した玉川上水のそばにある「玉鹿石」。太宰の故郷である津軽金木町産の大きな石を石碑としました。
井の頭公園を堪能したあとは、駅前商店街まで足を延ばしてカフェ巡り。
ドイツパンの特徴は、「ずっしり」「噛み応え」「香ばしさ」。ライ麦の量によってパンの名前も変わります。
ほかにもたくさん美味しそうなカフェがあるので、吉祥寺は再訪しなきゃ、と思ったでんこでした。
ベッカライカフェ・リンデ(吉祥寺リンデ本店)
住所 〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-27 TEL 0422-23-1412
営業時間 AM10:00 ~ PM7:00 (オーダーストップ PM6:30、イートイン PM7:00)
定休日 年中無休 (除く年末年始)
あっ!吉祥寺・井の頭公園のシンボルといえばこちらを紹介しなきゃ!
ゾウのはな子は第二次大戦後に初めて日本にやって来たゾウ。戦争で傷ついた日本の子どもたちを癒そう、という目的でタイ国から贈られました。井の頭自然文化園(動物園)で飼育されると、2016年に亡くなるまで地元の人たちに愛され続け、その姿はテレビや映画でも紹介されるほどでした。