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大人読書計画◆「京大というジャングルでゴリラ学者が考えたこと」

こんにちは。フクロウ書店です

東京は昨日の雪と打って変わって、日差しが穏やかな日となりました。みなさんのジャングル(住居)はいかがでしょうか・・・ホ~、寒いのは変わりなし、と。

寒いときには読書がいちばん。本日、ストーブの前で読んでほしい推し本はこちらです。

我らのゴリラ調査隊隊長が日本有数の国立大学、京都大学で総長として6年過ごされたのち、一気に書かれた(と思われる内容の)大学をめぐるお話です。前半は、総長になられた経由から始まり、大学内の改革、政府対大学、などが詳しく書かれています。ご自身のジャングル(京大)だけを守っているわけではなく、ときには場外乱闘も辞さない、戦いに明け暮れていた隊長の雄姿を想像することができます。後半では、なぜ隊長がそのような施策をとってきたのか、ゴリラ調査のノウハウ場面を読むことによって理解が深まります。

そして最終章で触れられている隊長が(おそらく)6年間の激務で再認識されたことは「あいだの論理」の必要性。二元論のような1か0ではなく、排中律のようなAはA、Aは非Aではない、でもなく、仏教や神道における容中律というあいだの論理が日本にはあるじゃあないか、と。

神々の住む山や森(ハレの世界)と人間が住む世界(ケの世界)の間に作られる「里山」然り、家の外でも内でもなく、そこで来客と語らい、碁や将棋を楽しむ「縁側」然り、あの世とこの世をつなぐ「三途の川」然り・・・そんな容中律の考えから世界をもう一回見直そうじゃないか、そのための思想がまだまだ京都には(京大には)たくさん眠っているんだぞ!という隊長のジャングル(京大)愛もお楽しみください。

わたしたち地面散策専門ですが、ときには俯瞰も大切です

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テーマの著者 Anders Norén