さきほど駆け込みのバイトさんがPOPを置いていきましたが、はてさて一体?
先日第1回目のワクチンを打ち,腕がいたい日々を送りました。次は8/20です。
いま読んでいる本は「雲の王」(川端裕人)です。
ですが,まだ読み終わっていないのでまたあとで,ということでご容赦を・・・。
★★数日後★★
私たちは台風やゲリラ豪雨に翻弄される毎日を送っています。そこまで言わなくても,明日の天気を気にしない人はいないでしょう。レーダーで降雨場所がわかる現代。これまで人々は天気と,雲と,雨とどうやって関わってきたのでしょうか。現在のような科学技術が発達していなかった昔は,雨ごいをしたとか,地域の長老は天気の神様の意思がわかったとか,聞いたことがあります。今でも雲を見て天気がわかるという人はいます。
主人公の南雲美晴は,雲の動きが見えてしまう能力を持つ家柄であることを知らされます。私たちが見えるという意味とは違い,風や水蒸気の動きや,雲が生き物のように見えるのです。小さいころから雨のにおいに敏感だった彼女。一児の母となった彼女の運命は思ってもみない方向に動き出します。
新型コロナウイルスをめぐる戦いを予言するかのような内容を2007年に「エピデミック」で発表した川端裕人による,天気小説です。
フクロウ書店主 2021年8月16日 — 投稿者
けいすけ店員、成層圏まで連れていってくれる本のご紹介ありがとうございました。
平たくいえば天気予報の話ですが、途中で思いだしたのは自然界における水の循環の学問、水文学。地球上の水の分量は決まっていて、地上からの水蒸気が空にあがって雨となり、地表や海に降り注ぎ、また水蒸気となる、という繰り返しですが、問題は気候と土地の条件で水の恩恵を受ける者と受けられない者が存在すること。物語はその分野の研究話からビジネス話も絡めながら、先祖代々雲の竜を見分ける「眼」を持つ主人公とその一族の不思議な活躍を盛り込ませる、という離れ業。新たな分野として「科学民話」とでも名付けましょうか。
心に残った言葉
「地を這う日々を生きながら、すべての生命を循環させる空を見る」
フクロウ書店主 2021年8月18日 — 投稿者
追伸:店主の家のあたりでただいま10分豪雨がございました。10分間前も見えないほどの土砂降りで、11分後にはいきなり晴天、セミも鳴く、という天気でしたので、思わず空の雲を眺めました。竜眼活かせず(涙)。