猛暑がつづきますが、そんなときこそひんやりした部屋でコーヒー飲みながらの読書なんぞいかがでしょうか。本日のバイト応募にきてくださったのは?
「おすすめの本は?」という質問はもっとも返答に困る質問の一つです。
「読書好き」と言えるほどではないにせよ、それなりに読んできた量もあるのですが、人に薦めるとなると話は別。なんとなく、なんかこそっと日記をのぞき見られたような感じになるし、相手の嗜好やらなんやら加味して、なんて考え出すと「ああめんどくさい」となるのです。
それでもひとつ挙げるとすれば重松清氏の「みぞれ」。氏の「家族もの」には定評がありますが、設定はあくまでフィクションであっても、なんというか、エッセンスが自分の頭の中を描き出してくれたような気がして、知らずと涙が出てしまうのです。私的には表題の「みぞれ」がツボだったのですが、こちら短編集なのでちょっとしたスキマ時間にいかがでしょうか。
フクロウ書店主 2021年8月13日 — 投稿者
『みぞれ』
もこ店員、重松スケッチをお勧めくださりありがとうございます。
重松さんの描く世界は、ちょっと落語の世界でもある感じがします。あるあるこんなこと、と思わせたり、くすっと笑わせたり、じーんとさせたりする市井の人たちの物語が魅力です。
そして重松作品を読むときに覚悟しなければならないのは、涙です。重松=涙、と思うとなかなか手に取りづらくなるお年頃としては、今回お勧めいただいてよかったです。やっぱり最後は上手に泣かされました…はい。
心に残った言葉
「私自身の「これから」が、少しずつすり減っているせいなのだろうか。次から次に出てくる「やらなければいけない」ことにおわれているうちに、「やりたいこと」がどこかに紛れてしまったせいなのだろうか」(by森本和志)
じゅん 2021年10月9日
読んでみました。
悩む高校生、初めて責任ある立場で頑張る若手社員、子供に恵まれない夫婦、リストラに怯えるサラリーマン、年老いた親の介護など、どこにでもあるようなお話しですが心にしみます。たまにはこのようなホッコリする本を読むのも良いですね。