気になる「わたし」がだれだか、みなさんにはもうわかりましたね。英文を通して暗誦してみましょう。
Who am I? Can you guess? You can never see, touch, or hear me, but I am always with you. I am flowing not only around you but also inside you. You cannot grow without me.
You can feel me when things change ― when cherry blossoms bloom and the wind scatters them, or when you get hungry. I have many faces, and you give them various names. Spring is one of them.
Now you can guess correctly, can’t you? Yes, I am time.
I have many faces, and you give them various names.
日本語でも「あの人にはいろいろな顔がある」の「顔」は人のある役割を示す面 をいうことがありますように、ここで使われている”face”もそういった「わたし」の役割や働きを表しています。
さて、いままでみてきて気づいたかもしれませんが、英語の語順は日本語の語順と異なります。いちばんの特徴は動詞の位置。日本語では動詞は文の最後にくるのがふつうですが、英語の動詞は主語の後ろにすぐきます。
I have many faces.
「わたし(I)」は日本語でいう主語を表します。次にくる「もっています(have)」は日本語でいう述語(動詞)、そして「何を~」に当たる部分(ここでは「たくさんの顔(many faces)」ですが)は目的語と呼ばれます。
よく英語の文法や文型を解説している本にでてくる、S、V、Oなどの記号はそれぞれS(Subject=主語)、V(Verb=動詞)、O(Object=目的語)と英語の頭文字をとったものです。
そう。では、次の文をみてみましょう。
You give them various names.
You「あなた(たち)」の主語、give「あたえます」の動詞のほかに、them「それら(=many faces)」とvarious names「さまざまな名前」というふたつの目的語が後ろについています。
あたり。前回でてきたI am flowing.は「S(I)+V(am flowing)」で、O(目的語)のないかたちよ。まずはこの3つの文のかたちを覚えておいてね。
Now you can guess correctly, can’t you?
さあ「わたし」がだれだか分かったでしょう?と最後の文で使っているcan’t you?は、付加疑問といって、名前はむずかしいけれど、要はかんたん、日本語の「でしょう?」の部分。くわしい説明は<まとめ>のところで。
Yes, I am time.
最後にでてきたこの文章。短いけれど主語の「わたし(I)」、動詞の「です(am)」に、補語の「時(time)」がでてきました。補語とは文字どおり、補うことば。ここでは「わたし」が何者なのか説明しています。補語は英語でcomplementだから略してC。
それでは最後にお国言葉訳でみてみましょう。どこの地域のことばか当ててね。
3「私のこと誰かもうわかったやろ?そうやねん、私は時やねん。」
4「ほら、私が誰かわかったやろ?ほゃ、ほゃ、私はぁ〜時や。」
5「なあ!!正しい答、わかってきたんと違う?そうや!!!私は時でース。」
6「ここまで いえば わかったっぺな あたったよ おれわ じかん だよ。」
8「はぁもう、わいが誰かわかったじゃろうが。そうやわいは時や。」
9「あたいがだいか、もへ分かったどが?じゃっじゃっ、あたいは「時」じゃっど。」
10「ほれ、もうわかったやろ?そやで、おりゃぁ、時間やで。」
11「さぁ、私の名前がわがったが?そう、私は「時間」だべ。」
12「さあ,私がだれか分かったっちゃない? じゃっとよ,私は時。」
答えはリンク先でチェック!
<まとめ>
語順とは
ことばの順番。英語では、主語(S)のあとに動詞(V)がくる。動詞のあとには目的語(O)や補語(C)などがくる。
文型とは
S+V、S+O+C、S+V+O、S+V+O+Oのように、どのような要素を、どういう順に組み合わせてできているのか、文のかたちが似ているもの同士を整理したものを文型とよぶ。
付加疑問とは
相手に「ですよね?」など同意を求めたり、念を押したりするときに使われる。疑問文を語尾に付加(くっつける)ことでできる文のこと。作り方は、文章が①肯定文(「そのとおりです」という意味)のときは、つける疑問は否定形(~ではない)、文章が②否定文(「そうではないです」という意味)のときは、つける疑問は肯定形(~です)になる。