「春秋おじさん」の日経「春秋」コラム解説はもうチェックされたでしょうか。2月11日のキーワードは「デモ」。ミャンマーのクーデターに対する市民デモについてのお話でした。
「英語で学ぼう!」では、そのデモの様子を解説しているBBCの記事から時事英語として覚えておきたい単語をいくつかご紹介いたしましょう。まず、記事のタイトルから。
Myanmar coup: Tens of thousands join largest protests since 2007
ここでとりあげるのは”coup“です。「予期せぬ大当たり (an unexpectedly successful achievement)」といった意味をもつ単語で、ここでは「政変、クーデター(a sudden illegal, often violent, taking of government power, especially by part of an army)」のことを指します。発音[kúː]に注意が必要です。
ミャンマークーデター:2007年以来最大級の抗議デモに数万人が参加
ちなみに「クーデター」はフランス語【coup d’État】から来た言葉。
military dictatorship 「軍事独裁政権」
militaryは 「軍の、軍隊」の意味。dictatorshipは、dictator「独裁者」が行う政策だったり、その国家だったり、その権力を指します。military coupといえば「軍事クーデター」。セットで覚えましょう。
authoritarianism「権威主義」
authorityは「権威、権力」の意味、authoritarianだと「独裁的な、独断的な」という形容詞と「高圧的な人(つまり権威主義者)」という人を表す名詞があります。さらに-ismは語尾について「行為」「状態」「主義」「理論」などを表す名詞をつくりますから、全部つなぎ合わせて「権威主義」となります。authorityを知っていれば意味の推測ができる単語ですね。
本文ででてくるthe three-finger salute (三本指の敬礼)や、「春秋おじさん」ででてきた「なべたたき(Bang Pots)」の様子も見れます。
landslide win「圧倒的勝利」
landslideは文字通り「地すべり」のこと。そこからan election which one person or party gets very many more votes than the other people or parties、つまり1個人、または1党がほかのライバルよりも大量の票を得た選挙のこと。winの代わりにvictoryを使ってもOK。
日本語でも、地すべりは「状況が大きく変化すること」という意味があり「地すべり的勝利、地すべり的大敗」という言葉があります。
civilian administrative positions「文民の行政職」
civilianは「(軍人や警察などに対して)一般市民、文民」の意味。positionは「地位」ですから、あとはadministrativeだけ覚えましょう。「管理の、行政的な」名詞はadministrationです。ちなみにCivilian Control「文民統制(シビリアンコントロール)」という言葉も覚えておきましょう。主権者である国民が選挙によって選んだ国民の代表(文民)を通じて、軍事に対して最終的な決定権を持つ、という考え方のことで、国家安全保障政策における民主主義の基本原則です。
human rights violations 「人権侵害」
violationとは法を破ったり、違反したりすること、権利やプライバシーなどの「侵害」を意味します。(a action that breaks a law, agreement, principle etc)動詞はviolate.
flee「逃げる、避難する」
ミャンマーは長らくロヒンギャ(Rohingya)族の問題を抱えてきました。ロヒンギャをバングラデシュからやってきた「不法滞在者」としてミャンマー軍部が国内から一掃しようとすることにより、大勢のロヒンギャの人たちが難民として国外退去しなければならない状態が続いています。fleeはto leave a person or place very quickly, especially because you are afraid of possible danger(起こりうる危険を危惧していそいで相手や場所から逃げ去ること)という意味があります。
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