本日は、地名の認知度としてはあまり高くないかもしれないですが、渋谷区・千駄ヶ谷(せんだがや)駅からスタートし、新宿駅を目指したいと思います。みなさんはおうちでのんびりバーチャル散歩をお楽しみください。この千駄ヶ谷、「将棋の聖地」とも言われていたり、新国立競技場があったりと、意外な見どころがあります。
今日もマスクと除菌はしっかりと。
千駄ヶ谷という地名は、この場所が渋谷川(現在の新宿御苑内が水源でした)上流に位置し、たくさんの萱が生えていたこと、それを一日に「千駄(駄:馬に積む荷物の重さの単位)の萱」を積むことから「千駄ヶ谷」となったそう。今回もお水に関係しているようです。
左手の東京体育館の横を通り、新国立競技場へ向かいましょう。
千駄ヶ谷ポイント①新国立競技場
東京オリンピック2020に向けて建設された競技場。設計は隈研吾さん。
本当だったら、去年の夏はここに世界中から選手が集まっていたかと思うと、ちょっと寂しいです。コンクリートと木や植物の組み合わせの外観を持つ新国立競技場は、ご近所の明治神宮との調和を目指した「杜のスタジアム」というコンセプトによりデザインされました。
この軒庇(のきびさし)には47都道府県から調達された木材が使用されています。しかも北海道・東北の都道府県のものはスタジアム北側、沖縄・九州のものはスタジアム南側、というように東京からの方角にあわせた配置になっているという凝りよう!
2021年、オリンピックができるかどうかはまだ分かりませんが、それでもこの競技場がいつか、世界中からやってくる選手たちを迎えられる日がくるのを楽しみにして・・・観音橋という交差点で右に入り、閑静な住宅街へGO。
千駄ヶ谷ポイント②鳩森八幡神社
860年が起源の千駄ヶ谷一帯の総鎮守。将棋を題材にした羽海野チカさん原作『3月のライオン』(のちほど触れます)で主人公の零くんが訪れています。
昔々この地で起きためでたい兆候として鳩が関係しており、そこから「鳩森」の名が付いたそうです。
将棋会館がすぐ近くにある関係で将棋との縁が深く鳩森八幡神社、毎年1月5日頃には将棋関係者が多数参加して「将棋堂祈願祭」が開かれるそう。今年はどうかしら?
また、境内には有形民俗文化財の「千駄ヶ谷の富士塚」があります。
富士塚とは、江戸時代後期以降に、冨士講(ふじこう:富士山に神が宿ると信じる人々の集まり)によって、富士山に行きたくても行けない庶民のために江戸や周辺地域に建てられました。つまり今でいう「リモート富士山」。今も関東に多く残っています。
鳩森八幡の富士塚は江戸七富士のひとつで1789年の築造と言われ、頂上には富士山の溶岩があるんですよ。
さて、神社を出て再び横道に戻り少し歩くと…ありました、将棋会館!
千駄ヶ谷ポイント③将棋会館
みなさんは『3月のライオン』というマンガをご存知でしょうか。孤独な少年が将棋に打ち込みながら、多くの人との出会いで成長し前に進んでいく物語。わたしの大好きな作品です。作中で登場人物たちが激闘を繰り広げたり、将棋を熱く語り合う場がここです。
2階の窓には「将棋道場」の文字と、対局する方々が見えました。一般の人が参加できるトーナメントも開催されているようです。1階ではグッズ販売もしています(この日は休業)。
神社を抜けると五差路に出ます。すぐ目の前に小さなカフェがあったのでテイクアウト。
店先には詰将棋か何かを解いている(?)男性がいました。まさに将棋の街。新宿方面、カフェの前の道を左手にそのまま進んで、ふと地面をみると『3月のライオン』のキャラクターデザインされたマンホールが!
後で調べてみたら6種類あるようです。素敵な出会いをありがとう、と渋谷区に感謝しながら、あとはひたすら歩きます。温かいミルクティーをお供に、一番近い代々木駅も通り過ぎて新宿駅へ。
さすが新宿、歩いていくとどこからともなく人が増えていきました。
第3回の散歩はここまで。本日の散歩メニューは:
・スタート:千駄ヶ谷駅
・目的地:新宿駅
・歩数:6,000歩くらい
・時間:(神社の境内散歩を含めて)1時間ちょっとくらい
・千駄ヶ谷ポイント:新国立競技場、鳩森八幡神社、将棋会館
不安が続く毎日です。正しい情報をチェックしながら、皆様もどうぞ気を付けてお過ごしください。