おまたせいたしました!11月(がつ)の千葉市動物公園(ちばしどうぶつこうえん)でおこなわれた「それいけ!調査隊(ちょうさたい)!」のQ&Aがはじまります。
調査隊(ちょうさたい)のみんなには、オランウータンの観察(かんさつ)と、ゴリラの観察(かんさつ)、それからビデオで野生(やせい)のオランウータンのオス、メス、こどもを観察(かんさつ)してもらいました。
オランウータンの質問(しつもん)におこたえくださるのは、黒鳥英俊(くろとりひでとし)隊長(たいちょう)です。
それでは、隊長(たいちょう)に質問(しつもん)したい隊員(たいいん)、手(て)をあげて!
はい!わたしはオランウータンのフトシを観察(かんさつ)しました。メスのキャンデーはいませんでした。だから、隊長(たいちょう)のビデオでメスのオランウータンをみたの。オスとメスとどうしてかおがちがうのかな。
そうだね。フトシのかおにはあって、ゴリラのモンタにはなかったでっぱり。このかおのよこのでっぱりのことを「フランジ」と呼(よ)ぶ。おぼえてね。
さわるとわかるんだけれど、フランジは固(かた)いんだ。これはオランウータンのおとなのオスに見(み)られる特徴(とくちょう)で、オランウータンのメスや、ゴリラには、おとなになってもこのフランジがでてこない。
なぜオランウータンのオスだけがこのフランジを発達(はったつ)させたのか。
オスのホルモンが作用(さよう)していると言(い)われているんだけれど、くわしくはわかっていない。さらに、オスのなかでも優位(ゆうい=ほかより、つよかったりすぐれていたりすること)にあるオスだけに、フランジがでてくると言(い)われている。
ちなみに、フランジになるオスは「フランジオス」、フランジにならないオスは「アンフランジオス」と呼(よ)ばれている。千葉(ちば)ZOOでは、フトシはたったひとりのオスだから、とうぜんいちばん強(つよ)いことになるよね。だから「フランジオス」になったんだ。
複数(ふくすう)のオスが飼育(しいく)している 動物園(どうぶつえん)では、力(ちから)のある強(つよ)いオスだけが大(おお)きくなり、ほかの残(のこ)りのオスは、メスと同(おな)じような顔(かお)つきのままなんだよ。
おもしろいのは、力(ちから)の強(つよ)いオスがいなくなったときに、急(きゅう)に次(つぎ)のオスのフランジが発達(はったつ)するんだ。ちなみにフランジは一度(いちど)出(で)てしまうと、もう元(もと)には戻(もど)らない。
ゴリラの場合(ばあい)はオスがおとなになると、フランジのかわりに背中(せなか)の腰(こし)のあたりの黒(くろ)い毛(け)が白(しろ)くなる。調査隊(ちょうさたい)のみんなも知(し)っているでしょう。これがゴリラのおとなオスが「シルバーバック(=銀色(ぎんいろ)のせなか)」と呼(よ)ばれる理由(りゆう)なんだ。
フトシの顔(かお)のよこのでっぱりは、強(つよ)さをあらわしているのね。それでは、次回(じかい)Q&Aをおたのしみに!